・M・Bゴフスタイン「 ピアノ調律師」2015/02/26 02:37

人生で自分の好きなことを仕事にできる以上に 幸せなことがあるかい?

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お客さんから教えていただいたM・Bゴフスタインの 絵本「ピアノ調律師」の中のピアニスト、アイザック・リップマンの言葉です。 私自身も忘れかけてた、調律という仕事を志した時にいだいた大きな思いです。

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デビー・ワインストックは、まだ小さな女の子です。彼女のおじいさんのルーベン・ワインストックは、仕事に厳しく孫娘を愛する世界一の調律師です。ルーベンはデビーをピアニストにしたいと思っていましたが、デビーの憧れの仕事は、大好きなおじいさんと同じ調律師だったのです。

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我が家にピアノがきたのは、中学2年生の頃でした。年に数回の調律の時はできるだけ時間を合わせてもらい仕事を見せてもらっていました。とは言っても、理解できるような耳も知識もありません。ただ音を聴き、見えない別の世界に想いを馳せるのでした。それは、オーロラのカーテンの大きな揺らぎのようだったり、空に浮かぶ消えそうな雲のようだったりとそれを操る魔術師の仕業と、見えない世界への憧れは募るばかりでした。そして、私もそれを仕事にしてみたいと真剣に思うようになりました。

・再熱除湿方式エアコンの勧め2014/09/09 10:40

今年の夏はとても湿度が高く蒸し蒸しした天候でした。気温は30度を超える日は少なかったのですが、雨が多く不快でした。福岡の8月の湿度が85パーセントとニュースで報じられていました。

湿気がピアノに悪い影響を与えることは皆様ご存知な事と思います。理想的な湿度は50パーセント前後です。その湿度を維持するのはエアコンがいちばんです。除湿器も湿度を下げるのにはいいですが、コンプレッサー部分から熱を発し部屋の温度が上がるので結局はエアコンで温度を下げなくてはなりません。 エアコンがいちばんと言いましたが、エアコンの除湿方法は弱冷房と再熱除湿との2種類があります。今年のように湿度多い時には再熱除湿方式のエアコンでピアノを快適な状態に保っていただきたいです。 購入の際は、お店の方に再熱除湿方式エアコンをと尋ねて下さい。

ダイキン工業のわかりやすい説明がありましたのでご覧ください。 http://www.daikin.co.jp/naze/html/a_4.html

・グランドピアノの響板上での雑音2014/06/02 09:57

特定の鍵盤を叩くとガラガラと雑音がしていました。 響板にコインが落ちているような重い嫌な音です。ライトを使い響板の中をできる限り覗き込みますが、何もありません。 今度は、ブロアーという掃除機の逆の物、つまり風を吹き出す物で響板上の落下物を見つけようと試みました。変化なしです。 次にメジャーにフェルトを巻きつけた工具で響板に傷を付けないように丁寧に入れ込んでいきます。落下物が発見できるよう耳を澄まし探ります。見つかりません。 今度は、強力磁石が先端に付いた道具を使い響板の中を動かします。 鍵盤をたたいてみました。最初の鍵盤とは違う、他の鍵盤で雑音しています。落下物が動いたのでしょう。 先程探った辺りを丁寧に探しました。 やっと、コロコロとシャープペンの先端の部分が出てきました。 想像とは違う軽くて小さな物。 やっと、私もこの雑音から解放されました。

・ピアノの寿命2014/04/07 10:46

お客さんの質問で、ピアノの寿命を聞かれることがよくあります。
ご自分のピアノがあとどのくらい持つか知りたいのでしょう。
毎年調律をして今のピアノを使ったほうがいいのかとか、買い換えようかとか。
私も答えに困ります。条件によって答えが違うからです。
コンサートホールのような音楽を最良の音で聴かせるようなピアノと家庭の四畳半くらいの部屋で子供さんが練習するのではかなりの差があるからです。
コンサートホールでは、世界の一流の演奏家が演奏する訳ですから、常にメンテナンスもレベルの高い物を要求されますし、その演奏に答えられなくなった楽器は寿命なのです。

先日調律に伺ったピアノは、昭和36年8月の製造で、もう53年近く前の物です。
私が調律に伺って20年くらいが経ちますが、ご家庭で弾くものとしては音の伸びは多少落ちてきたものの、鍵盤などは軽快に動き、深いいい音がしてると思います。それは、当時相当な値段がして、それなりに部品もいい物が使われていることと、その家庭がそのピアノを大切に思ってきたことが寿命を感じさせない理由かも知れません。

・調整寸法2014/03/30 15:21

 普段調律の仕事をするとき寸法を揃えて調整しています。
大体の寸法は決まっていて、その通りにするとタッチ感も良くなります。
 例えば、鍵盤は約10ミリの深さがあり、弦を打つハンマーは約47ミリ動いて音を出します。
でも、なかには寸歩通りやってもその感覚が出にくい場合もあります。
そんな時、このような寸法表記があると、造った人の考えに沿った調整がより短い時間でできそうです。
 このような表記があるのは、このキンボールというアメリカのピアノと国産のサイレントピアノくらいしか見たことはありません。

・ローズピアノ2014/02/24 15:25

ローズの調律は、はじめてでした。

まだ私が学生だった頃ジャズやロックで使われていた憧れの楽器です。
直径2みりほどの振動棒を叩いて発音させる仕組みの電気ピアノで、弦ではないので他の弦と共鳴することがないです。棒の先に針金をくるくる巻き付けられたコイルの位置を変化させることによって音の高さが変わる仕組みでした。
楽しかったな調律。
Rhodes Mark V (1984製)

・エスプレッソブラシ2014/01/17 11:51

ピアノの掃除を手際よくするのにはいい道具が必要です。ドイツ製かなREDECKERレデッカーエスプレッソブラシを購入しました。 もう一つ大きいブラシは持っていますが、細かいところはなかなか難しいです。1700円くらしでした。掃除が楽しくなりますね。

・白鍵木口剥がし2013/12/07 10:26

白鍵の木口が黄ばんでくることがあります。ひどいものには、茶色く変色したりもします。そういう時は、貼り替えてスッキリさせたいものです。 簡単に剥がせるものもあれば、なかなか剥がせないものもあります。 この自作の工具があればなんとか上手くいきます。

・ゴミ箱の修理2013/11/05 11:32

このゴミ箱もう17年くらいになります。プラスチィックでできてるペダルに亀裂が入って、今までにも2回ほど修理をしましたがまた別の箇所にひびが入ってしまいました。 20センチを超える長さのペダルがプラスティックでは仕方がないのでしょう。毎日何十回となく開け閉めされるゴミ箱の蓋。大きな力は入っていなさそうですが、2ミリ程の厚さのプラスティックでは限界のようです。補強、補強で今回は金属棒を挟み込みました。 ピアノのようにペダルを金属で作ってくれたらよかったのに。

・時計の修理2013/10/28 12:11

壁に掛けられるように金具を取り付けました もともとこの時計にはベルトが付いていて、そのベルトで壁に掛けるようになっていたのですが、私はどうしてもそのベルトが嫌で取り外したのです。 で、壁掛けの手立てが無くなったので、金具を付けようと考えたのです。 工房にあった金具を切ったり穴を開けたりしてどうにか修理完了です。